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脱・属人プログラム — 手順ノート

Claude Codeを動かすまで

— デスクトップ版セットアップ手順(Windows/Mac)

黒い画面(ターミナル)は使いません。入れるのはアプリ1つ、Windowsの方はその前にもう1つだけ。「言葉で頼んだら、自分のパソコンの中にファイルができた」——そこまでを最短で通すための手順書です。つまずきやすい5か所と、その理由もまとめました。

2026.08.20 作成 / 公式ドキュメントで裏取り済み

この手順の要点(3つだけ)
  1. デスクトップ版なら黒い画面は要らない / アプリ1つにChat・Cowork・Codeが全部入っている
  2. Windowsは Gitを先に、Claudeアプリを後に / 逆順だとアプリの再起動が1回増える
  3. 最初にやる設定は 権限モードを「Manual」に切り替えること / 初期状態は「Auto」で、確認なしに進む

PART 1

始める前に

ここで足りないものがあると、当日その場では解決しません。先に確認します。

CHAPTER 01

必要なもの3つ

必要なもの中身
有料プランPro・Max・Team・Enterprise のいずれか。無料プランではClaude Codeは使えません
パソコンWindows 10(1809以降)/macOS 13 以降。メモリ4GB以上
Git(Windowsのみ)Windowsでデスクトップ版を使うには必須。Macは最初から入っています

会社(Teamプラン)で使う場合の注意

Claude CodeはTeamプランの全員分の席に含まれています。追加購入は要りません。ただし、組織への招待が済んでいないと使えません。そして厄介なことに、ログイン画面では分かりません。

つまずき① いちばん多い サインインは普通にできるのに、「Code」タブを押した瞬間に「アップグレードしてください」と出る。これは「プランが無い」のではなく「あなたに席が割り当たっていない」という意味です。管理者が「Organization settings → Organization and access」から席を割り当てるまで、本人には何もできません。研修や勉強会の前日までに、全員が1回押して確認しておくのが確実です。

PART 2

インストール

Windowsは2つ、Macは1つ。順番を守ると、再起動が1回減ります。

CHAPTER 02

手順① Gitを入れる(Windowsのみ・先に)

この章は主にWindowsの方向けです。Macはほとんどの機種に最初から入っていますが、公式にも「確認してください」と書かれているので、下の確認だけはしてください(ターミナルを開いて同じコマンドを打つだけです)。

まず、入っているか確認する

Windowsはスタートメニューで「PowerShell」(または「ターミナル」「コマンドプロンプト」)を、Macは「ターミナル」を開いて、こう打ちます。どれを開いても結果は同じです。

git --version

git version 2.xx.x のようにバージョンが表示されれば、入っています。この章は終わりです。'git' は、内部コマンドまたは外部コマンド… と出たら、入っていないので下へ進みます。

入れ方は2通り

方法A:コマンド1行(速い・全員同じ結果になる)

スタートメニューで「PowerShell」と検索して開き、次の1行を貼って Enter。通常は数分で終わります。

winget install --id Git.Git -e

※「ターミナル」でも「コマンドプロンプト」でも、同じコマンドが動きます。Windows 11の「ターミナル」は中身がPowerShellなので同じものです。ここでPowerShellと書いているのは、Windows 10には「ターミナル」が入っていないことがあるためです。

方法B:インストーラーの画面から入れる

git-scm.com/downloads/win からダウンロードして実行します。選択肢を10画面近く聞かれますが、すべて「次へ」でそのまま進めて構いません。方法Aが使えないとき(古いWindowsでwingetが無い、会社のポリシーで止められている等)はこちらです。

なぜ「先に」なのか Claudeアプリを先に入れてしまうと、Gitを入れた後にアプリを完全に終了して起動し直す必要があります(公式に明記)。Gitを先に済ませておけば、この再起動が要りません。複数人でやるときは、この1手間の差が地味に効きます。
つまずき② 会社のパソコン 端末管理のポリシーで、ソフトのインストール自体がブロックされていることがあります。この場合、使う本人だけでは解決できないことがあります(管理者権限が要るため)。会社で導入するなら、1台で先に通してみるのが確実です。

CHAPTER 03

Gitって何? 安全なの?

手順だけ知りたい方は次の章へ進んで大丈夫です。ここは「なんで急に知らないソフトを入れさせられるの?」という疑問に答える章です。

Gitとは

ファイルの変更を管理して、必要なタイミングで履歴として保存できる仕組みです。保存しておけば、後から前の状態に戻せます。Googleドキュメントの「版の履歴」を、パソコンの中のファイルでも使えるようにするもの、と思ってください。

※「自動で全部記録される」わけではありません。履歴として残すにはコミットという保存操作が要ります。とはいえその操作はClaude Codeがやってくれるので、自分で覚える必要はありません。

なぜClaudeデスクトップアプリに必要なのか

理由は公式ドキュメントに書かれています。セッションの分離(作業を混ぜないこと)に、Gitが要るからです。

公式の説明(要旨) セッションの分離にはGitが必要。Windowsでは、Codeタブが動くためにGit for Windowsが必須で、入れたらアプリを再起動する。

デスクトップ版では、会話1つ=セッション1つで、それぞれが自分のファイルの変更を持ちます。同時に2つ3つ進めても混ざらないように、セッションごとに独立した作業コピー(Gitの「worktree」という機能)を作る作りになっています。この土台がGitです。

つまりGitは追加の機能ではなく、AIが安全に作業するための足場です。AIがファイルを書き換えるツールである以上、「何が変わったかが見えて、混ざらない」ことが前提になっている——そう理解すると腑に落ちます。

ここだけの話(正確に言うと) Gitが必須なのはWindows版デスクトップアプリのCodeタブです。「Claude Codeは全部Gitが要る」ではありません。黒い画面から使うターミナル版(CLI)は、Gitが無くてもPowerShellを使って動きます(その場合Gitは任意)。この資料はデスクトップ版の手順書なので、以下もデスクトップ版の話として読んでください。

【重要】GitとGitHubは別物です

ここを混同すると「うちのデータがネットに上がるのか」という誤解になります。まったく別のものです。

GitGitHub
何か自分のパソコンの中で履歴を記録するソフトその履歴をインターネット上に置いて共有するサービス
外部への送信入れただけでは送りません。GitHubなどの送り先を設定して「プッシュ」という操作をしたときだけ送られますする(だから設定と判断が要る)
今入れるのはこちらだけ後の段階で扱う

Gitはオープンソース(中身が公開されている)で、20年以上、世界中の開発現場で標準的に使われています。公式の配布元は git-scm.com です。

CHAPTER 04

手順② Claudeデスクトップアプリを入れる

  1. claude.com/download を開く
  2. 「Download for Windows」(左のボタン)を押す。Macの方は下の「Desktop」欄のmacOS用を押す
  3. ダウンロードされたインストーラーを実行する
  4. 起動したらサインイン(Googleアカウントでのログインも使えます)

右の「Windows (arm64)」を押すのはどんなとき?

ARM製のCPUを積んだWindows機のときだけです。Snapdragon搭載のいわゆるCopilot+ PC(Surface Laptop 7、Surface Pro 11、Dell XPS 13 9345、Lenovo Yoga Slim 7x など)が該当します。Intel・AMDのパソコンは左のボタンです。

確実に見分けるなら、設定 → システム → 詳細情報 →「システムの種類」を見てください。

表示押すボタン
x64ベース プロセッサ左(Download for Windows)
ARMベース プロセッサ右(Windows (arm64))

2つに分かれているのは、CPUが命令を受け取る形式そのものが違うためです。ARM機に左を入れると、Windowsが翻訳しながら動かすので遅く・不安定になることがあります(逆は起動しません)。迷ったら左で試して、起動しなければ右で実害はありません。Macは1つのインストーラーがIntel機・Apple Silicon機の両方に対応しているので、選ぶ必要がありません。

つまずき③ ページ下部の一覧 ダウンロードページの下に「Chrome」「Slack」「Excel」「VS Code」などがずらりと並んでいます。あれは後から足す追加の入り口で、今インストールするものではありません。押す必要があるのは、いちばん上のボタン1つだけです。

CHAPTER 05

手順③ Codeタブを開く

アプリの上部にタブが3つあります。

タブ何をするところか
Chatふつうの会話。ファイルには触りません(claude.aiと同じ)
Cowork指示を投げておくと、裏で自律的に作業を進めてくれる担当
Code自分のパソコンのファイルを直接触りながら作る場所。使うのはここ

📖 もっと詳しく:Claude の Chat・Cowork・Code、どう違う?どう使い分ける?

つまずき④ エラーが出たら 「アップグレードしてください」と出た → 席の問題です(第1章)。管理者に席の割り当てを依頼してください。
「Error 403: Forbidden」など認証エラーが出た → アプリのメニューから一度サインアウトして、入り直す。公式に「これが最も多い解決策」と書かれています。

PART 3

最初の1往復

ここまで来たら、あとは日本語で頼むだけです。

CHAPTER 06

手順④ 最初の1往復

1. 作業フォルダを決める

Claude Codeは、選んだフォルダの中だけで働きます。だからデスクトップ全体などは選びません。

言い換えると これは「AIにこの部屋の中だけ見ていいよ」と決める操作です。見せる範囲を自分で決めている、という感覚を最初に持っておくと、後のセキュリティの話が全部つながります。
  1. Local(自分のパソコンで動かす)を選ぶ
  2. Select folder で作業用のフォルダを選ぶ。無ければ新しく1つ作る(例:C:\dev

2. フォルダの分け方 — 「事業部」と「本社」は別の場所にできる

ここで一度、パソコンの中に2つの箱ができることを知っておいてください。この先ずっと効いてくる話です。

📁 C:\dev\ ← ① 作業フォルダ(=各事業部)。自分で作る ├─ 📁 営業ダッシュボード\ ← 案件ごとに1フォルダ。Claude Codeはここを開く │ ├─ 📄 CLAUDE.md この案件だけのルール │ └─ 📄 … 作った成果物 └─ 📁 SNS投稿\ ← 別の案件 📁 C:\Users\〈あなたの名前〉\.claude\ ← ② AI専用フォルダ(=コーポレート)。Claude Codeが勝手に作る ├─ 📄 CLAUDE.md どこで開いても効く共通ルール ├─ 📁 memory\ AIの記憶 └─ 📁 skills\ よく使う頼み方の保存先
会社にたとえると ① が各事業部、② がコーポレート(本社)です。現場の仕事は事業部ごとに分かれていて、社則や共通の資産は本社にまとまっている——それと同じ形になっています。

覚えておくことは3つだけです。

覚えることなぜ
①は自分で作る。②は自分で作らない②はClaude Codeが初回に自動で作ります。先回りして作ると壊れます
①の中は案件ごとに1フォルダClaude Codeは開いたフォルダの中だけで働くので、開く場所=作業の単位になります。全部を1つに混ぜると、見せる範囲が広くなりすぎます
デスクトップやドキュメント全体は選ばないAIに見せる範囲が一気に広がり、動きも遅くなります

※②の中身(記憶の育て方・消えないようにする方法・鍵の守り方)は、この資料では扱いません。AIの第二の脳を作るでまとめて扱います。ここでは「2つある」「②は勝手にできる」だけ分かっていれば十分です。

3. 権限モードを「Manual」にする

送信ボタンの隣に、AIがどこまで勝手に進めてよいかの設定があります。

モード意味
Manual1つ動くたびに「やっていいですか?」と聞いてくる
Accept editsファイルの書き換えは確認なしで進める
Auto別のAIが裏で危険な操作だけ止める。基本は聞いてこない
Plan何も変更せず、先に計画だけ立てる
つまずき⑤ 初期状態はAuto Pro・Max・Teamプランの初期状態は「Auto」です。つまり、何もしなければ確認なしで進みます。最初のうちは Manual に切り替えてから始めてください。1つずつ許可を出す体験そのものが、「AIが今なにをしているか」を掴む一番の近道です。
※会社で配る場合、管理者が組織の設定でAutoモードそのものをオフにすることもできます。全員に切り替えを覚えさせなくて済みます。

なお、少し大きめの依頼をするときは Plan が便利です。先に段取りを立てて、こちらに質問してくれるので、出来上がりのズレが減ります。

4. 頼む → 許可する → できたものを見る

日本語で頼みます。たとえばこう。

このフォルダに、自己紹介を書いた memo.md を作って

途中で「このファイルを作っていいですか?」と聞かれるので、許可します。できあがったファイルはアプリの中でそのまま開いて読めます(変更点だけを見る画面もあります)。別のソフトを入れる必要はありません。

ここで初めて、AIが自分のパソコンを操作したことになります。ブラウザの中で完結するチャットAIとの決定的な違いは、ここです。

5. 覚えておくと便利な2つ

@(アットマーク)
「@ファイル名」と打つと、特定のファイルを指定して読ませられます。「あのファイルみたいな感じで」という曖昧な指示が、正確な指示になります。
/(スラッシュ)
よく使う頼み方を保存して呼び出す「スキル」の入り口です。同じ作業を繰り返すようになってから覚えれば十分です。

PART 4

詰まったとき・気になったとき

よくある5つのつまずきと、聞かれがちな質問をまとめました。

CHAPTER 07

つまずき集 — 詰まったらここ

症状原因と対処
Codeタブで「アップグレードしてください」席が割り当たっていない。管理者が Organization settings から割り当てる
Error 403 / 認証エラーアプリのメニューからサインアウト → 入り直す(最も多い解決策)
Codeタブでローカルセッションが始まらない(Windows)Gitが入っていない。入れた後、アプリを完全に終了して起動し直す
インストーラーが管理者権限を求める/止まる会社の端末管理ポリシー。本人だけでは解決できないことがあるので、情報システム担当か管理者へ
AIが確認なしにどんどん進む権限モードが「Auto」のまま。「Manual」に切り替える
会話が長くなって挙動がおかしい新しいセッションを開く。1つの作業に1つのセッションが基本

CHAPTER 08

よくある質問

Gitを入れると、うちのデータがネットに上がりますか?
上がりません。Gitは自分のパソコンの中だけで動く記録ソフトで、入れただけでは何も送信しません。ネット上に置くのはGitHubという別のサービスです(第3章)。
VS Code は入れなくていいんですか?
要りません。以前は「AIが書いたものを読むため」に必要でしたが、今はデスクトップアプリにファイルを読む画面・変更点を見る画面・ターミナルが内蔵されています。自分でコードを細かく触るようになったら検討すれば十分です。
Macでも同じ手順ですか?
ほぼ同じです。Macはほとんどの機種にGitが入っているので第2章はたいてい素通りできますが、ターミナルで確認だけしてください(公式もそう案内しています)。ダウンロードページのインストーラーはIntel機・Apple Silicon機の両対応なので、選ぶ必要はありません。
黒い画面(ターミナル)版とは何が違うんですか?
中身は同じAI・同じ設定で、画面が違うだけです。ターミナル版の方が新機能が先に入る傾向があり、Gitが無くても動きます(PowerShellを使う)。ただし非エンジニアが始めるならデスクトップ版で十分です。詳しくは Claude Codeの4つの入り口 へ。
Claude CodeにGitを入れてもらうことはできませんか?
デスクトップ版ではできません。Gitが無いとCodeタブでローカルセッションが開かないので、鶏と卵になります。winget install --id Git.Git -e の1行が、結局いちばん速い道です。

CHAPTER 09

次にやること

動くようになったら、次は「作る → 守る → 整える」の順です。環境整備を先に全部やらないこと。まず小さな仕組みを1つ動かして、「消えたら嫌だ」という気持ちが出てから守りに入ると、続きます。

次の一歩教材
全体の順番を知る順路(結局どの順番で何をすればいいか)
導入の一本道を通すClaude Code 導入ロードマップ(初期設定プロンプト全文つき)
まず1つ作ってみるはじめての自動化:AIニュース日次ダイジェスト
守る・整えるAIの第二の脳を作る(記憶・バックアップ・APIキーの守り方)
入り口を選び直すClaude Codeの4つの入り口Chat・Cowork・Codeの違い
契約・席の設計Claudeの契約とアカウントの選び方